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寡日照期のフェンロー型温室で栽培した温室メロンの生育特性



[要約]
秋から冬の寡日照期における温室メロンの生育は、フェンロー型温室の方が、従来のスリークォータ型温室での栽培に比べて、葉の着生方位、高さに対する面積重が均一化しており、透過光を植物体全体で効率的に利用している。
      静岡県農業試験場・園芸部
      
      [連絡先]	0538-36-1555
      [部会名]	野菜・花き
      [専門]	栽培
      [対象]	果菜類
      [分類]	研究
      

[背景・ねらい]
従来のスリークォータ型温室に比較して、秋冬期の光透過率が劣るフェンロー型温室においても温室メロンの高品質生産が可能であることが実証されているが、その要因は明らかにされていない。また、現地でフェンロー型温室を建設するためには、最も日射量が少ない時期の施設構造や栽培ベット配置の指針を作成する必要がある。ここでは、寡日照期における高品質生産を行うための光条件とメロン生育との関係を解明する。

[成果の内容・特徴]
  1. フェンロー型温室における生育の特徴として、①各葉の方向が南北に均一に分布している。②1枚あたりの葉面積が大きい。③葉位や葉の方位による葉身乾物重・面積重(SLW)のばらつきが小さく生育が均一である(表1)。特に、フェンロー型温室では、南側を向いた葉で、下位で面積重が、スリークォータ型に比べて重くなる傾向が見られる(図1)。

  2. 各葉の面積重は、生育期間の温室内の積算日射量と正の相関が高いことから、フェンロー型温室では、植物体の下部まで光が透過していることが推測される(図2)。

  3. 冬期間で実際に温室内へ透過している光量はフェンロー型でやや少ないが、フェンロー型温室はスリークォータ型温室と比較しても、ほぼ同じ品質の果実が生産できることが実証されている(表2)。寡日照期においてもフェンロー型温室で高品質メロン生産が可能なのは、透過光を植物体全体で効率的に利用しているためと考えられる。

[成果の活用面・留意点]
  1. フェンロー型温室は東西棟と型板ガラスを採用し、光量を確保するために、条間は130cm以上確保するのが望ましい。

[具体的データ]

表1
:温室と葉の着生方位の違いによるメロン葉面積と乾物重

図1
:葉位と面積重(SLW)の関係

図2
:温室メロン秋作における栽培期間中の積算日射量と面積重(SLW)との関係

表2
:温室構造の違いが温室メロンの果重と品質に及ぼす影響

[その他]
      研究課題名:フェンロー型大規模温室を利用した温室メロン高度安定生産技術の確立	
      予算区分 :県 単
      研究期間 :平成12年度(平成10~12年)