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[要約]
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根釧地域をモデル地域とし、約1km四方のメッシュ単位でチモシーにおける1番草の出穂期をノンパラメトリックDVR法によって予測するシステムを作成した。1番草の全生育期間における気象データを用いて出穂期予測を行う場合、予測結果が実際の出穂期に適合する草地の割合は誤差±3日以内では50%、±5日以内では70~80%である。
北海道立根釧農業試験場 研究部 土肥肥料科・作物科
[連絡先] 01537-2-2004
[部会名] 畜産・草地(草地)
[専門] 栽培
[対象] 牧草類
[分類] 指導
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[背景・ねらい]
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牧草の飼料価値は刈取り時の生育ステージに大きく影響される。とりわけ、チモチーでは年間収量の6~7割を占める1番草において良質な粗飼料を確保するために、適切な時期に牧草を刈取る必要がある。チモシー1番草の出穂期予測は、合理的な刈取作業計画の立案及び生産現場における適期刈取りの関心を高めるなどのために有効な情報となるため、ノンパラメトリックDVR法による予測システムを作成する。
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[成果の内容・特徴]
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1980~1991年の北海道立根釧農業試験場における定期作況圃場(チモシー「センポク」・アカクローバ「サッポロ」交互条播草地造成2年目)のデータを供試し、起算日を萌芽期として、田村ら(1989)の方法によって日平均気温と可照時間に対応したDVR値を求めた。これを用いたチモシー1番草の出穂期予測の誤差は±2日程度である。
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出穂期予測をメッシュごとに行うため、清野の方法(1993)によってアメダスデータからメッシュごとの日平均気温を予測した。根釧地域の草地における日平均気温の予測誤差は±0.5~1.0℃であり、これが出穂期の予測結果に及ぼす影響は±3~5日以内である。
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根釧地域におけるチモシー1番草の出穂期は年次及び地域によって大きく異なり、地区ごとに出穂期を予測することの重要性が確認された(図1)。
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根釧地域の84草地において出穂期を調査した結果、予測された出穂期と実際の出穂期との差の大きさは草地の経過年数や海岸からの距離に影響を受けていたので、これらの要因に対応した補正日数を設定した(表1)。1番草の全生育期間における気象データを用いて出穂期予測を行った結果、補正後の予測結果が実際の出穂期に適合する草地の割合は誤差±3日以内では50%、±5日以内では70~80%である(図2)。
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計算日以降の気象データには平均値を用い、根釧農業試験場の萌芽期を根釧地域共通の起算日として、随時出穂期の行えるシステムのアルゴリズムを作成した(図3)。
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今後は北海道農業試験研究情報システム(HARIS)で当システムを運用し、情報提供を行う。
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[成果の活用面・留意点]
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当面、根釧地域のチモチー(早生品種)を基幹とした採草地に適用する。
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現地適合性のデータを蓄積することにより、更に予測精度の向上を図る必要がある。
[その他]
研究課題名:牧草収量を規制する土壌環境要因の解明
予算区分 :指定試験・道費
研究期間 :平成4~6年
発表論文等:北海道根釧地方における2次元ノンパラメトリックDVR法による
チモシー(Phleum pratense L.)1番草の出穂期予測メッシュ図,
日草誌40巻2号,1994.