トップ > AGROPEDIA > 研究成果情報 > 中国農業試験場 > 平成10年度 > kankyo > 太陽熱利用によセルトレイの温湯消毒法

太陽熱利用によセルトレイの温湯消毒法



[要約]
セル成型苗の生産においてセルトレイを再利用するとき、病害の伝染遮断のためセルトレイの温湯消毒が有効であるが、トレイ自身を集熱器として太陽熱を利用することにより、温湯消毒に必要な温度を得ることができる。
      奈良県農業試験場・高原分場・地域特産開発チ-ム
      [連絡先] 0745-82-2340
      [部会名] 生産環境(病害虫)
      [専門]    作物病害
      [対象]    葉茎菜類
      [分類]    普及
      

[背景・ねらい]
 キャベツ根朽病やスミレ類根腐病等ではセルトレイの再利用による伝染を遮断するため、セルトレイの温湯消毒(50℃、60分)が有効であるが、何らかの加温装置を必要とする。そこで、太陽熱を利用した簡易なセルトレイの消毒方法を開発する。

[成果の内容・特徴]

  1. セルトレイが黒色で凹凸が多いことを利用し、セルトレイ自身を集熱器として太陽熱を受け、温湯消毒に必要な温度を得ることができる。
  2. 温湯消毒用水槽として内法が縦31㎝、横61㎝、高さ10㎝に厚さ12㎜でベニヤ板で箱を作成し、水漏れを防ぐため農業用ビニール(0.1㎜厚)を内張りする。これに10枚重ねたセルトレイを下向きに入れ、セルトレイ全体が浸るように水を満たす(水量:約18リットル)。農業用ビニール(0.1㎜厚)で水面(密着)及び約20㎝外側を被覆する(図1)。放熱の抑制のために外部との断熱が必要であり、外気との断熱にビニール被覆、底部の断熱にはベニヤ板を敷く。これで7月下旬~8月下旬に午後3時から午後5時まで50℃以上の水温が得られる(表1)。
  3. 目標温度に達したか調べるためには、トレイ中央の底部の水温が最も低いので、棒温度計をセルトレイ中央の排水孔から挿入して測定すると良い(表2)。
  4. 本方法は他の規格のセルトレイにも適用できる(表3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 最高気温が33℃を超える条件下で太陽熱利用による温湯消毒が可能であるが、トレイ中央の底部水温が50℃、60分以上確保できているか確認する。
表4 [具体的データ]

      [その他]
      研究課題名 : 中山間地資源利用による高品質野菜の周年生産技術
      予算区分    : 地域基幹
      研究期間    : 平成10年度(平成7~10年)
      研究担当者 : 中野智彦
      発表論文等 : なし
      
目次へ戻る