大麦を食害するカモの種類と圃場侵入要因
[要約]
マガモ、コガモ及びカルガモによる大麦の加害が明らかとななった。降雨、降雪等によって形成される圃場の水たまりが、これらカモ類にとって麦圃場侵入に好適な条件と考えられる。また、圃場侵入ピーク時の照度は、0.2lx未満である。
| [キーワード] | 鳥害、麦類、マガモ、コガモ、カルガモ、圃場侵入、水たまり |
| [担当] | 石川農研・生産環境部・病理昆虫科、津幡農林・農業改良普及部 |
| [連絡先] | 076-257-6978 |
| [区分] | 関東東海北陸農業・北陸・生産環境 |
| [分類] | 科学・参考 |
[背景・ねらい]
河北潟干拓地は石川県の中央部に位置する県内最大の畑作地帯で大麦、飼料作物、レンコンなどでカモ類の食害によると思われる被害が発生している。1999年度は大麦作付け面積約340haのうち134haが食害を受け深刻な事態となった。しかし、麦類を食害するカモ類の知見は少なく、葉を好むヒドリガモが知られているだけである。そこで、麦類食害カモ種と圃場侵入条件を究明し、鳥害対策上必要な知見を得る。
[成果の内容・特徴]
- 河北潟干拓地内の大麦圃場で確認されるカモの種類はヒドリガモ、マガモ、コガモ、およびカルガモである(表1)。これまで麦類食害の知見が認められていなかったマガモ、コガモおよびカルガモは条間やトラクターの轍跡などに形成された水たまりとその付近で確認され、その周辺にカモ類の食害が認められている。
- 干拓地内の全大麦圃場における一日当たりの平均飛来数は、2000年の場合、非降雨日と比較して降雨日で有意に多く、2001年も降雨日に多い傾向である(図1)。また、水たまり付近でマガモ、カルガモ等が確認されることから、降雨によって形成された水たまりがカモ類の干拓地内への多飛来要因の一つと考えられる。
- 日中の生息場所からの飛立ちおよび圃場への侵入は照度が0.2lx未満の明るさの時間帯に集中しており、飛翔群数の80%程度を占めている(図2)。なお、石川県地方の11~12月において0.2lx未満になるのは日没から60~80分後である。
[成果の活用面・留意点]
- 大麦に対するカモの食害防止のための基礎資料となる。
- 水たまりの大きさと圃場侵入の関係についてさらに究明する必要がある。
[具体的データ]



[その他]
| 研究課題名 | :河北潟干拓地における農作物の鴨害回避技術の確立 |
| 予算区分 | :県単 |
| 研究期間 | :2000~2002年度 |
| 研究担当者 | :藪哲男、菅野広士、安達直人、澤本和徳、奥野保 |
| 発表論文等 | :第46回日本応用動物昆虫学会大会発表(予定) |
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